若木山を疱瘡の守り神とした大師
どんな伝承か
東北に反乱が起こり、日本武尊が征討の大将としてやって来た。地形を見渡そうと若木山に登ったが雲に覆われて見通せず、尊が天照大神に祈るとたちまち雲が晴れた。感謝した尊は岩の上に松の若木を植え、神の宿る社をまつった。はるか後に弘法大師が訪れたころ、この地方では悪いできものの病がはやり、多くの人が死んでいた。大師が救いを祈ると山頂から一筋の光が差し、登ると岩と松のあたりに赤い気が満ちていた。三日三晩祈った明け方、夢に大神が現れ、この山に参れば疱瘡を逃れられると告げた。大師は山全体を疱瘡の守り神としてまつり、麓に石宝院を建てたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東根市史 別巻 上 (考古・民俗篇)
『東根市史 別巻 上(考古・民俗篇)』の伝説と民話の節を抜き出したものである。山形県東根市の藻が湖と東根・西根の地名、黒伏山の御穴と竜灯、御所山の天狗と甘露水、自牧寺の七妖怪と夢窓国師、マリア観音、若木神社の縁起、大滝の大カツラと乱川の起源、三ッ屋の竜灯や人形渕などの民話を、項目ごとの箇条で収める。