お告げで得た有馬の塚の黄金
どんな伝承か
有馬の庄の上、ありなし塚の下に黄金千杯と朱が千杯――そう歌う手まり歌が、大正の末ごろまで子どもたちに歌われていた。ある夜、ある男に、明朝早く有馬の塚の黄金が十二頭の馬で赤城山へ運ばれる、先頭の馬を斬れば黄金が手に入るというお告げがあった。翌朝待ち伏せたものの、先頭の馬には鎧兜に身を固めた堂々たる武者が乗っていて手が出せない。やむなく最後尾の馬に斬りつけると荷が崩れ落ち、中身は黄金だった。それを持ち帰った男は財を成したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
渋川市誌 第4巻 (民俗編)
『渋川市誌 第4巻(民俗編)』の伝説と昔話の冒頭を抜き出したものである。群馬県渋川市の飛び湯と午年の貝水、千が窪の蛇、弘法様の清水、渋川八名石・有馬五石などの石の伝え、祖母島のあずきとぎ、五居が島、二位寺山、歯黒稲荷などを、伝承の大字を添えて収める。利根川と吾妻川の合う町の、石と水と塚にまつわる伝えが中心である。