借金と難病に追われた男の最期
どんな伝承か
山本の一生は不遇の連続だったと著者は振り返る。家が貧しく小学生の頃から新聞配達をし、中学を出てからは職を転々とした。消費者金融から借りた金を株につぎ込んで大暴落に遭い、月四十万円の返済だけが残る。手取りが十万円だと訴えては著者に金を無心するようになった。御神行の幹事を務めるうちに人柄も歪み、参加者の悪口ばかり口にする。やがて白血病と診断されて虎の門病院に入り、痩せ細っていく体で見舞いに来ない者を罵り続けた。最後に会った著者へ残した言葉も共通の知人への恨み言で、一週間後に妹から訃報が届いた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
実録 あなたの知らないオカルト業界(三浦悦子・2014年(平成26年))
『実録 あなたの知らないオカルト業界』は、三浦悦子が二〇一四年に著した体験記である。ライターとして約二十年にわたり取材や個人的な関わりを持った新興宗教の教祖、気功師、霊能者、能力開発セミナー、フリーエネルギーの売り込み手らの内幕を、自らの見聞として綴る。「はじめに」と「おわりに」の間に九つの話を置き、拝み屋、生き霊、御神行などの題材ごとに副題を付けて語る。