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墓火の正体は古狸、仕掛け鉄砲で撃つ

所在地山口県岩国市
年代江戸期
登場松井何某
出典岩邑怪談録

どんな伝承か

岩国の田舎へ鳥撃ちに来た松井何某は、ある小家に泊まった夜、そこの姥から夫の留守の夜には向かいの古墓から墓火が燃えて恐ろしいと聞かされた。翌日その墓に鉄砲を仕掛け、火が燃えたら引金を引くよう姥に教えて出かけると、その夜火が燃え、引金を引くとたちまち消えた。翌朝見ると、大きな古狸が肝先を撃ち抜かれて死んでおり、その後は火が燃えることはなくなったという。

原典より

松井何某 先代といふ人、田舎へ行て鳥を打んと思ひ、こ、かしこ歩き、或る小家に舎りけるに、その家に姥たゞ独り居たるが、松井に語りけるは、「向ひの上に古墓ひとつ御座候に、我夫留主の夜は墓火燃へて恐しく候。—— 岩邑怪談録(広瀬喜尚(増補:今田純一/続録・編:藤田葆/付録:静間密/昭和版編集:宮田伊津美)・1976年(昭和51年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

岩邑怪談録(広瀬喜尚(増補:今田純一/続録・編:藤田葆/付録:静間密/昭和版編集:宮田伊津美)・1976年(昭和51年))

『岩邑怪談録』は、岩国藩士広瀬喜尚の怪談録に後人の増補と続録を合わせ、岩国徴古館が昭和五十一年に発行した資料集である。岩国周辺で人々が出会った化物・大坊主・生首・怪火・狐狸・天狗倒し・幽霊などの話を収め、藤田葆が編んだ『岩国沿革志』のうちの二冊を底本に、なるべく原文のまま新字に改めて載せる。広瀬の本録に、今田純一の追加、藤田の続怪談録と実事談・変死、静間密の付録五話を続け、巻末に語注を付す。

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