大篭のキリシタン処刑場跡
どんな伝承か
岩手県と宮城県の県境近く、標高四百メートルの丘陵に農家が点在する藤沢町で、寛永十六年から十七年にかけて三百人あまりが虐殺された。大篭のキリシタン弾圧である。泣き叫ぶ人々の断末魔の声は谷にこだまし、クルスに祈る声が呪文となってあたりを覆ったと伝わる。町から宮城県本吉町へ向かう道沿いに処刑の跡が点在する。殉教者の首を埋めたという保登子首塚には、他の墓石と反対を向いた供養塔が三基立つ。林の中には逃げたキリシタンが隠れた隠れ穴があき、地蔵の辻は打ち首や火あぶりで百七十八人が殺された最大の現場で、二又川と大慈川の合流点は血に染まったという。
原典より
岩手県と宮城県の県境近くに藤沢町という山間の町がある。—— 心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。