三田光一が乾板に写した月の裏側
どんな伝承か
一九一七年に福来博士に見いだされた念写能力者三田光一は、長野県内での公開実験を成功させたのち、一九三三年十一月、岐阜新聞社の主催で岐阜市公会堂に四千人を集めて実験に臨んだ。講演のあと舞台中央に正座した三田の二メートル先には、東京神田から取り寄せ、県会議員や警察署長の立ち会いで開封した未感光の乾板が置かれた。地元商工会議所の副会頭が題材に月の裏側を選び、三田は六枚の乾板に念じた。暗室で新聞社幹部らの立ち会いのもと現像すると、六枚目に月面らしき像が現れた。当時は確かめようがなく賛否が割れたが、のちに月の裏側と判明したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。