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血の跡が残る劇場の開かずの間

所在地北海道夕張市
登場中村徳松、体験を語った作曲家
出典日本怪談集 幽霊篇

どんな伝承か

夕張の炭鉱町へ慰問に行ったとき、劇場の二階にある楽屋に開かずの間があった。よせばよいのに楽士や踊り子が錠をこじ開けると、かび臭い空気が充満し、吐き気を催すような部屋である。踏み込むと畳一枚に黒ずんだ血の跡がこびりつき、真上の天井板も一面に黒ずんでいた。五、六人が声を上げて飛び出す。夜中にはその部屋から苦しげなうめき声が聞こえた。下足番によれば、ある一座が泊まった際、酔った男がどすを振り回して恋敵の男優を刺し殺し、死体を天井に隠して逃げたのだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・1969年(昭和44年))

『日本怪談集 幽霊篇』は、今野圓輔が昭和四十四年に編んだ幽霊体験談の集成である。新聞・雑誌・単行本や民俗の報告、編者自身の採集から、影や物音、人魂、生霊、死の知らせ、皿屋敷、戦死者の霊、船幽霊、タクシーに乗る幽霊など、日本各地の人びとが見聞きした怪異を、作家の創作を除き原文を尊重して再録する。十章に分けて各章の頭に編者の解説と注を置き、巻末に産女や子育て幽霊を論じた「幽霊外伝」と木原浩勝の解説を付す。

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