畳が上下する大明寺の開かずの間
どんな伝承か
兵庫県朝来郡生野町黒川にある大明寺の本堂奥には、開かずの間がある。ここに泊まると必ず魘され、夏になると各地の青年団員が肝試しにやってくる。畳がエレベーターのように持ち上がったかと思うと今度は地面の底へ吸い込まれそうになり、下着姿のまま飛び出す者が続出した。住職の大江文雄が畳をめくると床下の土が大きくえぐれて穴が開いており、埋め戻しても数か月後にはまた同じようにくぼんでいたという。
原典より
開かずの部屋の存在するのは本堂の奥で、ここへ泊ると必ず唸されるのである。—— 現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年))
『現代の怪奇――日本列島のミステリー地帯』は、鈴江淳也が前著『日本の奇談』に続けてまとめた、現代の超常現象と奇談のレポートである。桑名の「天狗の初さん」、新幹線の亡霊、京都のタクシーに乗る幽霊客、人魂、原因の知れない奇病、念写と三田光一の透視などを、著者の取材・面談と、大正の新聞から昭和四十年代の週刊誌までの記事で集めて収める。五つの部に分け、あとがきは昭和四十五年三月の日付で、巻末に機関誌などを入手できる団体・研究家の一覧を付す。