トップ > 東京都の伝承 > 北区

赤紙を配る夜に現れた兵隊姿の大入道

所在地東京都北区赤羽台(八幡神社)
年代昭和一二年
登場遠山勇さん、木村銀一、手川要助、赤紙を配達し大入道を見た用務員、木村の同僚
出典日本怪談集 幽霊篇

どんな伝承か

昭和十二年七月十五日の夜、日中戦争の召集令状の第一陣が王子区役所に届いた。配達役を任されたのは用務員の木村銀一で、扱いを誤れば憲兵に銃殺されると念を押されて霧の深い細道へ出た。竹やぶと水田と工兵連隊しかない道である。最後の一枚を配り終え、台地から赤羽駅へ下る貨物線の八幡神社の踏切で一息ついたとき、目を見開いた兵隊姿の大入道が立ちはだかり、手にした鞄を奪おうとした。木村は鞄を抱えて地面に伏したという。青ざめて帰った彼の話はたちまち広まり、当局は打ち消しに追われたが、四日後、木村は同じ踏切で変死した。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・1969年(昭和44年))

『日本怪談集 幽霊篇』は、今野圓輔が昭和四十四年に編んだ幽霊体験談の集成である。新聞・雑誌・単行本や民俗の報告、編者自身の採集から、影や物音、人魂、生霊、死の知らせ、皿屋敷、戦死者の霊、船幽霊、タクシーに乗る幽霊など、日本各地の人びとが見聞きした怪異を、作家の創作を除き原文を尊重して再録する。十章に分けて各章の頭に編者の解説と注を置き、巻末に産女や子育て幽霊を論じた「幽霊外伝」と木原浩勝の解説を付す。

種別から探す

日本怪談集船幽霊その他

北区の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『日本怪談集 幽霊篇』の伝承