長坂の堤に埋められた娘と青い火
どんな伝承か
肥後鹿本郡米田村長坂では、洪水のたびに破壊される堤防を修理するため、十八歳になる処女を埋めたと伝える。その亡魂は今なお青い火の玉となって現れるという。
原典より
肥後鹿本郡米田村長坂にも洪水の度毎に破壊される堤防を修理するために十八歳になる處女を埋めてその亡魂が未だに青い火の玉となつてあらばれるといふ話がある。—— 炉辺叢書 筑紫野民譚集(及川儀右衛門・1923年(大正12年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
炉辺叢書 筑紫野民譚集(及川儀右衛門・1923年(大正12年))
『炉辺叢書 筑紫野民譚集』は、及川儀右衛門が筑紫野で暮らした二年ほどの間に、土地の故老や下宿の老婆から聞いた話、教え子が書き送ってきた物語を文献とも照らしてまとめた民譚集である。筑後を中心に筑前・肥前・肥後・豊前・豊後の河童、怪火、長者の話、神事と歌舞、山と水の伝奇、狐狸や幽霊の怪異を六篇に分けて収め、多くの話に古記録を引いた〔註〕を添える。序の日付は大正十二年六月である。