祐慶の伊吹山の盆石の怪
どんな伝承か
江州大津の医者・祐慶は伊吹山から薬草と盆石を持ち帰り、草は庭に、石は床の間に置いた。するとその晩から家に何者かが石を打ち込み始め、毎朝十四、五個の石が溜まった。後には砂まで降り注いだ。祐慶は狐狸の仕業かと思い黙っていたが、後日訪れた伊吹山の村人に尋ねると、持ち帰った品を山神が惜しんでいるためだろうと言われた。そこで村人に託して薬草と盆石を山へ返させたところ、怪異はやんだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊現象の科学(小熊虎之助・1974年(昭和49年))
『心霊現象の科学』は、小熊虎之助が心霊現象を科学の立場から論じた研究書で、序とあとがきに昭和四十九年四月の日付がある。コックリ・自働書記・読心術・憑きものなどの偽心霊現象と、精神感応・幽霊・交霊などの真実の心霊現象とを分けて検討し、福来友吉による三船千鶴子・長尾夫人・高橋夫人・三田光一の透視・念写の実験も取り上げる。全五章に参考書目を付し、あとがきでは井上円了以来の日本の心霊現象研究史を概説する。