泥田から顔を出す坊主ドロ田坊
どんな伝承か
庄内の清川に住む半左衛門は、最上川の工事に狩り出された。川の深さをよく知る者なので、田植えの季節になっても家に戻れなかった。女房のアキは手当が出るのをいいことに、毎日タバコを吸って過ごしていたが、名主に叱られて家を出、田のあぜ道から山に入るようになる。そこで見かけぬ若者と出会い、契りを重ねた。仕事を終えて戻った半左衛門が山へ行ってみると、アキは蛇を股のところに巻いていた。やがてアキは蛇のタマゴを産み、半左衛門は三下り半を渡した。あぜ道を歩くアキに、田の中から泥だらけの坊主が顔を出し、蛇のガキを産むより田植えをしろと言った。
原典より
七七番 山びこ会津の山に狩りに入った長助が、けものを見つけた。—— 東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承