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天狗騰雲になった下谷の侍

所在地東京都台東区
年代伝承(口承)
登場城四郎兵衛、騰雲、超海、天狗騰雲になった土岐山城守の家臣、四郎兵衛のなった天狗、四郎兵衛を誘った天狗
出典幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵

どんな伝承か

江戸の大名土岐山城守の家臣城四郎兵衛は、文化五年、下谷長者町の屋敷にいたとき、ある日の夕暮れに超海という天狗に誘われ、空を走って京都見物をさせられた。それから一年ほどしてまた誘われ、そのまま天狗の世界にとどまって修行を積み、騰雲という名の天狗になった。人の世とは行き来できない身となったが、生前に親しかった江戸のある家へ時おりやって来ては天狗界のことを語り、それが問答の書として書き留められたという。天狗の社会には大臣にあたる七人の下に十六人、九人、五人の位があり、騰雲は五人の格に列していると語られている。

原典より

四郎兵衛は、文化五年に江戸の下谷長者町邸にあつたとき、或る日の黄昏、超海と云ふ天狗に誘はれて空走して京都を見物させられたことのある人間であつたが—— 幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談)

『幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵』は、岡田蒼溟による霊怪の事例集である。祟る石、出雲の瀧姫行者、神西湖の妖怪、但馬の抜け首、黄金の精、海の牛鬼、天狗などの怪異を、著者自身の見聞や知人の談話、古い文書からの移載によって集め、明治・大正期の出雲や松江周辺の事例を多く含む。項目によっては【解題】や註を添え、事例の後に「第二編」と附録の「天狗考」を続け、巻末の「解説の欄」で生霊・疫神・物体の飛来などを心霊研究の立場から論じる。

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