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叔母の魂が加わった高野詣

所在地神奈川県横浜市神奈川区(台湾亭)
年代明治
登場伊藤チカ、体験者、伝承者、代参した女将
出典幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵

どんな伝承か

明治三十五年、神奈川町の料理屋台湾亭の女将伊藤チカは、病床の叔母に代わって高野講の参詣に出ることになり、叔母の写真を預かった。二十四人の一行なのに、汽車の弁当も奈良の宿も高野山の宿坊の膳も、毎回二十五人分出された。帰りにチカが高野山の坂で右足の指をけがし、三人で伊勢へ回ると、宿の女中は四人に見えると言って四人分の膳を出し、修善寺へ向かう汽車でも四人分かと聞かれた。叔母危篤の電報で戻ると、叔母は留守中一滴の水も飲まずに眠り続け、旅の食事や坂でのけがを語って、高野と伊勢に参ったと満足して亡くなっていた。

原典より

斯うなつたのでチカ等は氣味を悪くしたのであるが、伊勢から伊豆の修禪寺温泉に廻つたところ、汽車中の辨當三人分を求めしに四人分でせうと言はれた。—— 幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談)

『幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵』は、岡田蒼溟による霊怪の事例集である。祟る石、出雲の瀧姫行者、神西湖の妖怪、但馬の抜け首、黄金の精、海の牛鬼、天狗などの怪異を、著者自身の見聞や知人の談話、古い文書からの移載によって集め、明治・大正期の出雲や松江周辺の事例を多く含む。項目によっては【解題】や註を添え、事例の後に「第二編」と附録の「天狗考」を続け、巻末の「解説の欄」で生霊・疫神・物体の飛来などを心霊研究の立場から論じる。

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