札でなく人間が降った長岡村
どんな伝承か
箕輪町の長岡村では、札ではなく人間が天から降ってきたと伝えられる。村役人をはじめ、晴れ着をまとった村の老若男女がそろって神社へお参りした。そのあと、空から降りてきたとされるその人物を殿様に見立てて行列を仕立て、酒や料理をふるまって村は大いににぎわったという。慶応三年の秋から冬にかけて上伊那の村々を巻きこんだお札降りの騒ぎのなかで、降ったのが人だったと語られている村である。
原典より
長岡村(箕輪町)では人間が降り、村役人はじめ晴れ着の老若男女が神社に参詣し、その後で降下したという人物を殿様に仕立てて行列し、酒食の振舞いがなされてにぎわった。—— 松本市史 第2巻 歴史編2(松本市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
松本市史 第2巻 歴史編2(松本市史)
『松本市史 第2巻 歴史編2』は、信濃の松本市の市史のうち歴史を扱う巻で、ここにはその節「三 お札降り」だけが収められている。慶応三年七月ころから翌年にかけて、天から神仏の札が降ったとして酒食して騒いだ「お札降り」「ええじゃないか」が、伊那谷と中山道の二筋を通って信濃に広まったさまを、飯田・高遠・諏訪・木曽などの記録から追う。後半は松本城下と周辺村の降札と松本藩の禁令を述べ、上今井村に降った札の種類と枚数を表に示す。