命日に男子となって生まれ変わった娘
どんな伝承か
話者・沼尻照子の祖母が若い頃、易者に「あなたは女の子は育たない。だが前世に川で溺れた人を助けたから、八十六歳まで寿命がある」と言われた。結婚後、最初に生まれた女の子は一歳何か月かで病死した。祖母は「今度生まれてくる時は男の子になっておいで」と語りかけると、一年後、その子の命日にちょうど男の子が生まれた。それが話者の父であるという。以来祖母には男の子ばかり四人が生まれた。回答者は納所とい子。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))
『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。