検定中止を言い当てた路上の予感
どんな伝承か
一九七九年三月二十九日、著者は普通免許の路上検定を受けた。自分の試験を済ませ、最後の受験者の後部座席に見張り役として乗り込むと、発進前から、事故まがいの出来事で検定が打ち切られるという予感に襲われた。走り出してしばらくは順調だったが、運転者が舌打ちを始めると、危ない地点までが感じ取れるようになった。甲府市内でただ一つスクランブル交差点のある広い道で左折しかけたとき、信号を無視した自転車が人ごみから飛び出し、教官の急ブレーキで五十センチほど手前で止まったが、検定は中止になった。同じ日、泣いていた女性の合格も言い当てた。著者はこれを予知ではなくテレパシーの働きと見る。
原典より
青信号のため、そのまま所定通り左折しようと巻き込みを始めた瞬間、信号待ちで見通し不良の左側舗道上から、信号を無視した自転車が突然、飛び出してきたのだ。—— 体験・超心理学(山本佳人・超心理学・1980年(昭和55年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
体験・超心理学(山本佳人・超心理学・1980年(昭和55年))
『体験・超心理学』は、山本佳人が一九八〇年に著した超心理学の実践書である。高校時代の植物との交感の体験に始まり、のちに妻や友人と重ねたESP実験をもとに、テレパシー、透視・透聴、予知・過去知、念力・念写の原理と、その能力を開く練習の方法を説く。全五章からなり、最後の章では透視や念力を病気の治療に用いる「パラ・サイコセラピー」を論じ、あとがきで七〇年代のオカルトブームと自身のUFO研究との関わりを振り返る。