墓地跡の三角公園で読んだ自殺の跡
どんな伝承か
一九七八年四月二十九日の夕方、筆者は花畑団地に住む友人の田港宅を訪ねた。雨上がりを待って夜半に外へ出ると、靄が立ちこめ、外灯に照らされた芝生は座り込んでも濡れないほどだった。初対面の妹、悦子の思いつきで、四百メートルほど離れた通称「三角公園」へ向かう。いわくつきの場所らしいが、かつて墓地だったということ以外は教えられなかった。入口で田港朝光が、ここで何か感じないかと試すように問う。反射的に自殺があったと直観した筆者は、その現場や状況まで言い当ててみせようと考えた。公園は草木もない空き地同然で、水銀灯が一本、白く照らしているだけであった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
体験・超心理学(山本佳人・超心理学・1980年(昭和55年))
『体験・超心理学』は、山本佳人が一九八〇年に著した超心理学の実践書である。高校時代の植物との交感の体験に始まり、のちに妻や友人と重ねたESP実験をもとに、テレパシー、透視・透聴、予知・過去知、念力・念写の原理と、その能力を開く練習の方法を説く。全五章からなり、最後の章では透視や念力を病気の治療に用いる「パラ・サイコセラピー」を論じ、あとがきで七〇年代のオカルトブームと自身のUFO研究との関わりを振り返る。