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区役所の上空を覆った赤蜻蛉の大群

所在地東京都足立区
年代昭和7年10月1日
登場新区民
出典日本怪奇集成-明治大正昭和篇

どんな伝承か

大東京市が実現した祝日、足立区に不思議な奇瑞が現れて新区民を狂喜させた。氷雨に悩まされた市民の頭上に珍しい碧空が広がった午前十時頃、足立区の新区役所上空に、どこからともなく数十万の赤蜻蛉の大群が飛来した。約一丁四方の空をとざし、見事な編隊や旋回飛翔など、まるで空中分列式のように数十分乱れ飛んだ後、またいずこへか飛び去った。お祭り気分に呼応したような有様に、付近の人々は吉兆だと足立区の将来を喜び合った。

原典より

一日はいよいよ大東京市実現の祝日であったが、その日足立区には不思議な奇瑞があらわれて、新区民を狂喜させた。—— 日本怪奇集成-明治大正昭和篇(富岡直方 編著) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪奇集成-明治大正昭和篇(富岡直方 編著)

『日本怪奇集成-明治大正昭和篇』は、富岡直方が編んだ怪奇実話集である。明治元年から昭和七年までに各地で起きた幽霊や狐狸の怪、畸形や奇病、天変や奇瑞、世相の珍事を、当時の新聞・雑誌の記事と筆者自身の聞き書きから集めている。明治・大正・昭和の三篇に分け、話ごとに年月を掲げて通し番号を振り、新聞記事を引いたうえで紙名を末尾に添える形を基本とする。

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