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杉の柴門と種ヶ島の祝砲で送られた出征

所在地高知県土佐郡
年代現代
登場宮崎茂一、小学校校長
出典現代民話考 ― 軍隊

どんな伝承か

高知県土佐郡の報告者の郷里では、出征の際に青年団の若者が杉の小枝で柴門のアーチを作る習わしがあった。報告者も入営・除隊に続く三度目の栄誉としてこれを造ってもらい、日の丸の小旗が張り巡らされ、養蚕のエビラを額にして南天の実で「祝出征」の文字が貼られた。前夜には五十人を超える酒宴が開かれ、出発の朝は家の紅梅の幹に種ヶ島を縛って祝砲を鳴らした。氏神に参ったあと、小学校の前では宮崎茂一校長が児童を並べて見送り、三キロほど歩いた三叉路で一同と別れたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 軍隊(松谷みよ子・民話・口承文芸)

『現代民話考 ― 軍隊』は、松谷みよ子が編んだ、軍隊と戦争をめぐる現代の民話の集成である。日本民話の会の雑誌『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きによって寄せられた話をもとに、十五年戦争を中心に徴兵検査から新兵のしごき、戦地、虐殺や飢え、敗戦、収容所、戦犯、軍隊生活の怪談までを収める。巻頭に序文「明日の民話のために」と論考「軍隊考」を置き、十三の部に分けた各話の末に話者と回答者の名と在住地を記す。

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