落語家圓左の幽靈
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どんな伝承か
講談師の悟道軒圓玉と落語家の三遊亭圓左は、浅草三筋町三十一番地に隣り合って住み、ともに通人を任じる皮肉屋どうしで話が合い、貧乏も似たり寄ったりで、その交わりは水のようであったという。やがて圓左は中風にかかって世を去り、家族は他へ移転して、跡へは物持ちの妾が越してきた。圓左が好んで飼っていた河鹿や蛙は、代がかわっても座敷へ跳び上がる癖のままだったが、妾は気味悪がって女中や男に命じ、根絶やしに殺させた。ある夜、圓玉が寝ていると圓左が枕元に坐り込み、隣にいながら大事にしていた河鹿も蛙も助けてくれぬとは、と苦情を並べて消えた。幽霊は二夜三夜と現れて同じ苦情を繰り返し、妾は薄気味悪がって転居したという。
原典より
講談師悟道軒圓玉と落語家三遊亭圓左とは、淺草三筋町三十一番地に隣り合つて住んでゐた、どちらも通人を以て任する皮肉屋の事とて、講座の世間話は共鳴する點多く、貧乏も似たり寄つたりであつたから、其交りが水の如くと言つてよかった…—— 幽霊は語る(梶天真・幽霊研究・大正〜昭和(戦前)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
幽霊は語る(梶天真・幽霊研究・大正〜昭和(戦前))
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