トップ > 石川県の伝承 > 加賀市

猿のように暮らす山村の三兄妹

所在地石川県加賀市山中温泉大土町
年代昭和二年
登場市三郎、つい、きく、曾根中仁太郎、炭焼き・三人の父
出典日本怪談実話

どんな伝承か

加賀白山の前衛山脈である大日山の麓に東谷奥村という山村がある。山中温泉から約十里の行程で、若者は皆外へ出てしまい、十八戸、人口五十六名という衰滅に瀕した寒村である。その東谷奥村の大土に曾根中仁太郎という炭焼きがいて、市三郎という男の子と、つい、きくという二人の女の子があった。三人とも人間ばなれした容貌で、市三郎は四尺五寸、妹二人は三尺たらず、顔が猿に似て頭は茶碗ほどしかない。年は市三郎三十八、つい二十四、きく十九であったが、いずれも啞で、年中半裸で山を駆け廻った。昭和二年、金沢市の興行師が買い取ろうとしたことから世間に知れた。

原典より

* 蝮蛇の怪 (437)* 女の出る蚊帳 (438)* 解説 貢太郎怪談実話〈推〉 川奈まり子 (440)田中貢太郎 日本怪談実話〈全〉日本怪談実話《全田中貢太郎—— 日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫・1938年(昭和13年)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪談実話(田中貢太郎・河出文庫・1938年(昭和13年))

『日本怪談実話』は、田中貢太郎が昭和十三年に著した実話怪談集を河出文庫に収めたものである。明治以降に著者が聞き集めた怪異を報告調の短文で綴り、戦地の霊験や戦死者の知らせ、狐狸・天狗・海坊主、トンネルや自動車に現れる女、幽霊写真、狐狗狸などを扱う。元本は改造社刊の『新怪談集(実話篇)』で、冕言に始まって二百を超える小話を並べ、巻末に川奈まり子の解説を付す。

種別から探す

奇形見世物怪異

加賀市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『日本怪談実話』の伝承