大嶽山の十日断食と五里の山道
どんな伝承か
著者の断食修行は、霊力ほしさに自分から始めたものではなく、お天狗さんと呼ばれる大嶽山へ行けという霊言の指図によるものだった。塩山の町に着くとすぐ断食に入り、井筒屋旅館に三日泊まって、未明の二時に裏の小川で水を浴び、宿の主人の案内で五里の山道を登った。山で十日間の修行を終えると、一椀のおまじり(薄い粥)だけで、ふたたび五里の道を歩いて下った。最初の三日の断食にさえ驚いた著者は、この身の軽さにいっそう驚き、宿の主人はなおさら驚いたという。昭和十五年八月十六日の出来事と記されている。
原典より
三日間塩山の井筒屋旅館に宿泊して断食し、早朝午前二時裏を流れる小川にて水浴して、この井筒屋の主人に案内されて、五里の山道を登山しました。—— 心霊の開発 ― 神のしくみ(福田倉子・心霊修行・霊媒・1966年(昭和41年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊の開発 ― 神のしくみ(福田倉子・心霊修行・霊媒・1966年(昭和41年))
『心霊の開発 ― 神のしくみ』は、千葉で浄霊真手道場を開いた霊能者の福田倉子が、自らの霊的体験をまとめた本であり、昭和四十一年一月付の跋文を付す。気合術や法華行者・身延山の上人のもとでの修行、千鳥会の降霊会、霊媒として死霊や生霊、動物霊に向き合った事例、真手による浄霊と天福地蔵尊の由来などを記す。第一部「心霊へのみち」から第五部「神のしぐみと使命」までの五部に分け、あとがきと坂田武俊の跋文を置く。