天井から見下ろした包帯の自分
どんな伝承か
1979年6月、脳腫瘍の手術を受けた佐藤国男は、日立総合病院で十六時間に及ぶ手術ののち意識不明の状態が続いた。手術五日目、全身痙攣を起こした際、天井から自分の病室を見下ろす体験をした。頭側には母と妻、上の子、反対側に医師二人、足元に看護婦が二、三人いるのが見えたが、包帯に覆われた自分の顔だけはぼんやりとしてよく分からなかったという。
原典より
頭のところに私の母と家内と、それから上の子がいて、反対側にお医者さんが二人いました。—— 証言・臨死体験(立花隆・臨死体験・ノンフィクション・1996年(平成8年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
証言・臨死体験(立花隆・臨死体験・ノンフィクション・1996年(平成8年))
『証言・臨死体験』は、立花隆が文藝春秋の雑誌『クレア』に連載し、一九九六年に単行本として刊行した臨死体験の証言集である。俳優の安田伸、作家の水上勉、彗星探索家の木内鶴彦、プロレスラーの大仁田厚、映画監督の羽仁進など、病気や事故で死の淵に臨んだ二十三人の体験を、本人や家族からの聞き取りで記録する。各章は人物の略歴と前置きに続けて問答形式の談話を載せ、本人の著書や手記からの引用も交える。