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最後のニホンオオカミが捕られた鷲家

所在地奈良県吉野郡東吉野村大字鷲家
年代明治三十八年(一九〇五)一月
登場マルコム・アンダーソンら、清水精一、丹波高地で独居し狼を見たと記した人
出典村の奇譚 ― 里の遺風

どんな伝承か

日本の狼が最後に確実に捕らえられたのは、明治三十八年一月、いまの奈良県吉野郡東吉野村鷲家、かつての小川村鷲家口でのことだった。この一頭は、折しも土地を訪れていたアメリカの動物採集家マルコム・アンダーソンと、同行の金井清らが、地元の猟師から八円五十銭で買い取り、剥製として残された。公式にはこの年をもって絶滅したことになる。もっとも、その後も目撃の便りは絶えず、生きていると信じる人はいまもいる。大正の初めに丹波の山中で独居した清水精一も、狼が膝に上ってきて戯れたと書き残している。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年))

『村の奇譚 ― 里の遺風』は、民俗研究者の筒井功が平成三十年に著した民俗探訪記である。修験の里の石室、石風呂と焼き石湯、山中の贋金づくり、箕作りの集団や天幕部落、岩窟に暮らした非定住民、猿と猟師、氷室と風穴、産屋、墓制、安倍晴明の墓、狐憑きと犬神など、各地の村に残る習俗と伝承を、聞き取りと文献の両面からたどる。全十三章で、昭和三十年前後の高知市での見聞から説き起こし、「おわりに」では別の出版社で刊行が見送られた経緯を記す。

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