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川べりに残る天地根元造りの大原の産小屋

所在地京都府福知山市三和町大原(大原神社)
年代平成二十一年四月(習俗は昭和二十三年頃まで)
登場—
出典村の奇譚 ― 里の遺風

どんな伝承か

京都府福知山市三和町大原では、産屋でのお産が遅くまで残っていた。川合川の南岸の田の川べりに、茅葺き屋根だけを地面に据えたような天地根元造りの小さな産小屋が保存され、土間には川砂が敷かれている。説明板によれば、出産時には藁十二把(閏年は十三把)を持ち込み、入口に魔除けの古鎌を下げ、産前に七日、産後に三日こもった。この習わしは昭和二十三年ごろまで続いたという。砂は対岸の大原神社が安産御守砂として管理した。近くの女性も昭和二十六年、出産の翌朝に戸板で運ばれ一昼夜こもったと語った。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年))

『村の奇譚 ― 里の遺風』は、民俗研究者の筒井功が平成三十年に著した民俗探訪記である。修験の里の石室、石風呂と焼き石湯、山中の贋金づくり、箕作りの集団や天幕部落、岩窟に暮らした非定住民、猿と猟師、氷室と風穴、産屋、墓制、安倍晴明の墓、狐憑きと犬神など、各地の村に残る習俗と伝承を、聞き取りと文献の両面からたどる。全十三章で、昭和三十年前後の高知市での見聞から説き起こし、「おわりに」では別の出版社で刊行が見送られた経緯を記す。

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