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樹皮を煎じて飲ませる縁切りの法

所在地東京都板橋区本町(縁切り榎)
年代江戸時代
登場別れを願う者、酒癖のある者
出典西郊民俗 縁切り榎

どんな伝承か

『十方庵遊歴雑記』は、誰が始めたともなく行われるようになった作法を書き留めている。訪れた者は榎のかたわらの茶店の娘や子どもに頼んで皮を剥いでもらい、それを家へ持ち帰って水から煎じ、当人に知らせぬまま飲ませる。すると男女の縁は切れ、夫婦の仲もおのずと倦んで、離別に至ることが神のようだと言いはやされた。願いがかなえば絵馬を掛け、幟を立てる者もいた。また大酒飲みには、同じ皮を別に煎じて酒に混ぜて飲ませると、たちまち酒を嫌う下戸になると言い伝えられていた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

西郊民俗 縁切り榎(長沢利明・西郊民俗シリーズ)

『西郊民俗 縁切り榎』は、長沢利明が東京都板橋区本町の縁切り榎について書いた民俗学の論考である。旧中山道板橋宿の榎が縁切りの神木とされた由来を、『新編武蔵風土記稿』や五十宮下向の際の注進書、身禄伝説、江戸の随筆と川柳、明治の講談本からたどり、樹皮を煎じて飲ませるまじないや小絵馬・祈願文の奉納、今の参拝のようすを記す。後半で足利の縁切り稲荷など各地の類例と比べて婚礼行列が避ける場所のタブーとの関係を考え、末尾に注と文献を付す。

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