亡父の夢のお告げで湧いた保田鉱泉
どんな伝承か
福井県勝山市鹿谷町保田で山内辰雄が亡父の夢のお告げにより掘り当てた鉱泉は、ラジウムをはじめナトリウム、カルシウムなど十六種の成分を含み、わが国で例のないものだと厚生省の技官も驚いた。昭和三十六年に温泉旅館へ改造して営業を始めると、神経病やリウマチで歩けない重病人が湯に入っているだけで歩けるようになり、火傷のケロイドの跡や切り傷の跡も消えた。奇病として怖れられるスモン病も治り、胃腸病や婦人病も治るという。最初の頃は効果が強烈すぎて、長湯をして倒れ、ふらふらとしたまま息絶えて往生した老人まで出たという。
原典より
ところが、財宝は出ず、割れ目から生温い温水がほとばしり出たのである。—— 現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年))
『現代の怪奇――日本列島のミステリー地帯』は、鈴江淳也が前著『日本の奇談』に続けてまとめた、現代の超常現象と奇談のレポートである。桑名の「天狗の初さん」、新幹線の亡霊、京都のタクシーに乗る幽霊客、人魂、原因の知れない奇病、念写と三田光一の透視などを、著者の取材・面談と、大正の新聞から昭和四十年代の週刊誌までの記事で集めて収める。五つの部に分け、あとがきは昭和四十五年三月の日付で、巻末に機関誌などを入手できる団体・研究家の一覧を付す。