邪霊だらけと告げられた家
どんな伝承か
霊媒の実験に懲りた著者は、自分の目で確かめられる霊による治療へ立ち返ろうと考えた。折よく来日したインドネシアの指導者フセイ・ローフェに師事し、その秘法を習い始める。ローフェは初めて著者の家を訪れたとき、あたりを静かに見回し、なぜこんなに邪霊ばかりいるのか、不用意な心霊実験で高い霊を無視した結果だ、早く浄めなければ立ち直れなくなると告げた。秘法はムハマッド・スブーが伝えるもので、術者は病者に触れず一メートルほど離れて行う。ローフェは入神すると突然、魂に沁み入るような声で歌い出したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私の心霊術(長田幹彦・1955年(昭和30年))
『私の心霊術』は、長田幹彦が昭和三十年に著した心霊研究の随筆集である。死後に残る霊や地獄・極楽をめぐる考えを述べ、熊本の家系や安達謙蔵との交わり、東京放送局の文芸顧問だったころの回想、霊友会など戦後の新興宗教への批判、前著『霊界』への反響と自らの信仰を語る。「心霊科学の来世観」「霊界の構造」「ぼくの信仰」などの章からなり、末章「ある霊媒の生態」では霊媒服部との実験とそのトリックの顛末を描く。