牛込区役所の吏員阿萬利愛の千里眼
どんな伝承か
千里眼の一覧の十八番目に挙がるのは、東京市牛込区新小川町十二番地に住む牛込区役所の吏員、二十九歳の阿萬利愛である。千鶴子をまねたうえ、宗教心を頼りにして力を得たとされる。一覧は長尾郁子の評判のあとに各地で名乗り出た能力者を門脇鼎が雑誌『心理時報』にまとめたもので、十二番から後はその年に入ってから発表された人々である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊哲学の現状(高橋五郎・1919年(大正8年))
『心霊哲学の現状』は、高橋五郎が大正八年に著した心霊研究の概説書である。英国のロッジが戦死した子レイモンドの霊と交わした冥界通信をはじめ、欧米の交霊術と霊媒の実例を訳して紹介し、日本の催眠術と千里眼の流行、御船千鶴子・長尾郁子の事件、霊光や念写までを論じる。篇と章に分け、心霊哲学とキリスト教、クリスチャン・サイエンス、淘宮術との関係や、太霊道など国内の霊術諸派も取り上げ、ところどころに評註を添える。