コンパスで描いたような円の光
どんな伝承か
大正十三年の七月ごろ、札幌の南三条西十一丁目にあった市電の車庫のあたりで、夕涼みをしていた沢田考士氏が空を仰ぐと、月ほどの大きさの真ん丸いものが北から南へゆっくり渡っていった。輪郭はコンパスで描いたように整った円で、明るさは晴れた晩の月よりいくらか弱く、色は桃色を帯びた黄だったという。沢田氏はのちに北海道学芸大学旭川分校の教授となった人物で、この体験は昭和三十七年になって地元紙の投書欄で紹介された。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本のUFO(池田隆雄・UFO・未確認現象・1974年(昭和49年))
『日本のUFO』は、池田隆雄が昭和四十九年に著した、日本国内のUFO目撃事例の研究書である。古記録に残る怪しい星や安政の江戸大地震で目撃された光り物から、昭和二十年代以降の各地の目撃、着陸痕、レーダー捕捉や機上目撃までを、国内のUFO研究団体の会誌や新聞記事をもとに集める。編隊飛行、形態、色と舷窓、運動、知的な行動、天体との関係、着陸痕、海上の活動、レーダーと機上目撃の章に事例を分類し、巻末に参考資料とあとがきを置く。