水ノ出川の飲まぬ水
どんな伝承か
会津合戦のとき、村人は会津方の敗軍勢とともに館平山の頂上へ立て籠り、攻め寄せる政宗勢が渇きを癒すだろうと谷川に毒を流し込んだ。果たして敵勢は水をむさぼり飲んで数知れず死に、ついに敗退した。その毒を流した水ノ出川の泥水は、飲めば必ず腹痛を起こすと語り伝えられ、今もその水は飲まないでいる。もっとも現在の水道は、その水ノ出川の水源から引かれている。水源池から毒を流したのではないかもしれないが、さんさ時雨の歌にしても水道にしても、何か心に引っかかると語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
下郷町史 第5巻(民俗編)――伝説(下郷町(編)・下郷町史・自治体史(民俗))
福島県南会津郡『下郷町史 第5巻(民俗編)』所収の伝説。会津・下郷町に伝わる自然伝説・歴史伝説・信仰伝説を収録する。