蓮如上人の杖が育ったという銀杏の大木の枝に乳の形の瘤があり
どんな伝承か
相州三浦郡の大津村に、信誠寺という真宗の寺院がある。その境内には、蓮如上人が地に挿した杖が生育して大木になったという銀杏の古木がある。この木の枝の節々には、乳の形をしたものが現れている。そのため民間では、この木を信念すれば乳がよく出ると言われ、乳の少ない婦人がこの木に参拝するという。大和の吉野の桜木明神社で、幹や枝に疱瘡のような小瘤の出た樹木に祈願すれば疱瘡を免れると言い伝えているのと、同じ類の迷信として挙げられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
迷信の諸相・宗教の真相(井上円了・明治(妖怪学))
『妖怪博士』井上円了による『迷信の諸相・宗教の真相』。迷信を道理に背くことを誤って信じる心理と定義し、妖怪学の立場から全国を巡遊して各地の迷信を実地に報告・批判する(迷信打破)。