山火事を竹林へ逃れたオシラ様
どんな伝承か
気仙郡の広田や唐丹の方の村々で、先年山火事が燃え広がり、村じゅうの三、四百戸が焼けたことがあった。その時、村の家々に祀られていた多くのオシラ様たちは、火を避けて村の裏手の竹林へ飛んできて、そこに集まっていたという。家の神であるオシラ様が、自分から難を逃れて安全な所へ移ったと語られたのである。
原典より
同村の裏の竹林に村中にある多くのオシラ達が避難して飛んで来て居たと言ふ。—— 佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))
『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。