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土を喰って生きた老婆の祠

所在地岩手県釜石市橋野町太田林
年代大正・昭和(採集)
登場佐々木喜善
出典佐々木喜善全集 1

どんな伝承か

昔、野中に一軒の百姓家があり、老母と息子が住んでいた。息子は毎日外へ出て働き母を養っていたが、或る年、大阪に戦があって召し出されて行き、老母一人が残された。息子は何年経っても帰らなかった。村の人々も初めは気に留めなかったが、何年経っても婆様が食物を求める様子がないので、どうしているのかと行ってみると、老婆は土を喰って生きていた。そこで婆様の死んだ所に御堂を建て、バクチと呼んで地神様に祀った。今も栗橋村字太田林の前ヶ口の畠の中、大きなモロノ樹の根元にその祠があるという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))

『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。

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