釜石の堤に立ち続ける浴衣の女
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どんな伝承か
西丸震哉は岩手県釜石市の水産試験場に着任した。同僚宅で麻雀をした帰りの月夜、海岸のコンクリート堤に一人で立つ女の正面を横切った直後、その女が消えた。四日後も同じ場所に女がいた。三陸の六月の深夜はまだ寒いのに浴衣を着た、細面で色白の清楚な感じの女で、人間だと確かめた直後にまた消えた。翌日も、その翌日も現れ、暗いのに赤い鼻緒の下駄の爪まで見えたが、声をかけても知らん顔で釜石湾対岸の平田の黒い山々を見つめ、一度もまばたきをしない。指で肩を突くと手ごたえもなく消えた。試験場ができる前そこは深い入江で、十二年前に二十七歳の女が投身自殺していた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。
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釜石市の伝承
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