爪と髪の先に宿る霊力の戒め
どんな伝承か
佐倉に伝わる俗信では、爪や髪の先端には霊力が宿るとされた。出爪や夜爪は切るものではなく、爪を火に入れると指が腐るといわれた。女は洗髪のあと髪の先端を結んでおかないと、そこから魂が抜けると恐れられた。また指の先端にも同じような力があって、霊力の強い人に掌を向けてもらうと、指先から力が出て病が治ると信じられた。爪についての戒めも、そこが霊力の出入りする場所であるという考えによるものであろうと語られている。
原典より
また女は洗髪の後、髪の先端を結んでおかないとそこから魂が抜けるといわれたそうである。—— 佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史)
『佐倉市史 民俗編――伝説・怪異』は、千葉県佐倉市の市史の民俗編のうち、第七章「民俗知識」と第八章「口承文芸」の伝説の節である。市内で採録した吉凶の予兆やまじない、民間薬、天気の言い伝えと、狐や狸の化かし、デーダラボーの足跡、岩富の首なし塚、天狗、狐火、印旛沼のカワボタルなどの伝説を収める。伝説は文化財保護委員会の分類に倣って自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説に分け、終わりに村々の禁忌を置く。