宮参りで子が産土様の前で泣かないと
どんな伝承か
佐倉市の多くの旧村では、子が生まれて産屋あけののち、村の産土様に参るのを宮参りといったという。その際、子が産土様の前で泣かないと、神への挨拶ということで鼻をつまんでわざと泣かせた。泣き声は子の精いっぱいの願いであり、それが言霊となって神霊に通う参りだと考えられていたためである。言葉や声に霊力が宿るという信仰が、子の宮参りの所作にも生きていたことを示す習わしである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史・自治体史(民俗))
『佐倉市史 民俗編』第八章口承文芸所収の伝説・怪異。千葉県佐倉市に伝わる口承を採録する。