失せ物のありかを教える道陸神
どんな伝承か
道陸神は時には占い師にもなるらしい。物が見えなくなって出て来ない時、病人が医者にかかってもなかなか治らない時などに易者へ相談することは今でも時々ある。小竹の道陸神は、ちょっとした産土神社ほどもある社殿を有するもので、失せ物のあり場所を教えてくれるという。臼井田町の人が縫い物をしながら客と話していたが、少し手を止めて金の入った袋を針箱の下へ入れ、小用に立った。後で気づいて探してもどうしても見つからない。そこで小竹道陸神へ七日間お詣りしたところ、その晩、長持の下に金がある夢を見た。そして翌日、金は戸袋のところから出てきたという。
原典より
小竹の道陸神は、ちょっとした産土神社程もある社殿を有するものであるが、これが、なくし物のあり場所を教えてくれるというのである。—— 佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史)
『佐倉市史 民俗編――伝説・怪異』は、千葉県佐倉市の市史の民俗編のうち、第七章「民俗知識」と第八章「口承文芸」の伝説の節である。市内で採録した吉凶の予兆やまじない、民間薬、天気の言い伝えと、狐や狸の化かし、デーダラボーの足跡、岩富の首なし塚、天狗、狐火、印旛沼のカワボタルなどの伝説を収める。伝説は文化財保護委員会の分類に倣って自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説に分け、終わりに村々の禁忌を置く。