盗まれて戻ってきた末東の宮の神体
どんな伝承か
昭和二十年頃、末東の氏子だった北浦の人々が遠方への参詣を不便として自分たちの宮を建てようと計画した際、神官の塔ノ下氏から「末東のお宮に御神体が二体祀られているのでその一体を遷座すればよい」と勧められた。末東の宮に御神体が二体あるのは、いつの頃かご神体が盗まれたためやむなく新たな神体を調えて祀っていたところ、いつの間にか盗まれた元の神体が戻ってきたからだと伝えられている。
原典より
末東のお宮にご神体が2体あるのは、いつの頃かご神体を盗まれたので、やむなく新にご神体を調えてお祀りしていたところ、いつの間にか、盗まれたご神体がお還りになっていたからであるという。—— 兵庫県民俗調査報告8――伝説(兵庫県(編)・兵庫県民俗調査報告) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
兵庫県民俗調査報告8――伝説(兵庫県(編)・兵庫県民俗調査報告)
『兵庫県民俗調査報告8――伝説』は、兵庫県の民俗調査報告の一冊のうち、第10章「口頭伝承」を収めたものである。三田市の乙原・小野・尼寺・青野・末の各地区を対象に、集落の発祥や神社、廃寺、城跡にまつわる伝説、天狗に導かれたという松住大権現、狐狸の怪、狼の話などを、聞き書きと『門野氏郷土物語』などの郷土の記録から記す。伝説のあとに昔話とわらべ歌を続け、わらべ歌は地元の中学校生徒会の協力で集めた尻とり歌や羽根つき歌を載せる。