狐の嫁入り
どんな伝承か
千葉県八千代市勝田では、夜、淋しい道を歩いていると、向こうの方にぼうっとした灯が列を作って見えることがあった。村人はこれを狐の嫁入りといい、嫁入り行列のために狐が提灯を持って歩いているのだとよく言ったものだという。もっともこれは、狐のよだれを木に付けたものが夜に遠くから見ると光って見えるので、そう呼んだのだろうとも語られた。狐にだまされて右往左往しているうちに朝になっていた、という話も伝わっている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
勝田の民俗――千葉県八千代市勝田(民俗調査報告 第8号・民俗調査報告)
『勝田の民俗――千葉県八千代市勝田』は、民俗調査報告の第8号として勝田の民俗を調べた報告書のうち、第七章「口承文芸」の部分である。狐女房と女化神社の由来が結びついた昔話、親が汲むと酒になる「子は清水」や佐倉惣五郎の伝説、狐やムジナに化かされた話、狐憑き、神隠し、カマイタチ、幽霊、力石などの世間話を、話者からの聞き書きで収める。昔話・伝説・世間話・なぞの四節に分け、話ごとに話者名と生年を添え、昔話と伝説には解説を付す。