杭を描き足して封じた絵馬の馬
どんな伝承か
本堂として祀られている観音堂には、一枚の絵馬が奉納されていた。ところが夜になるたびに、その絵馬から馬が抜け出してふもとの田や畑を荒らして回るので、困り果てた人々から何とかしてほしいという訴えが持ち込まれた。そこで絵馬に杭を描き加えて馬をつないでおいたところ、それきり苦情はぱったりと聞かれなくなったという。
原典より
本堂(観音堂)に奉納されている絵馬から夜な夜な馬が抜け出して下界の田畑を荒すので、なんとかしてほしいとの申し出があった。—— 北房町史 民俗編 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北房町史 民俗編
『北房町史 民俗編』は、北房町の町史民俗編のうち、第十二章「伝説と昔話」の第一節「伝説」を収めたものである。上水田・菅野・中津井・宮地など町内の在所に伝わる、郡様の腰掛岩、菅野の七人みさき、八天狗の火消し、駒繋ぎの絵馬、長力牛之介の伝説、犬塚、断頭様、姥捨山、盗人が迫などの話を載せる。岩・泉・塔・社・地名ごとに見出しを立て、その場所と由来の言い伝えを短く記す。