大正十二年夏の青白い飛行物
どんな伝承か
坂城町田町で、大正十二年のある夏のことである。夜九時半ごろ、東南の空から西の方に向かって、光りながら飛んでいるものを見た。音はなく青白い光で、その時に野外にいた人は大てい見たという。飛び方は静かで長い尾を引いており、尾の中には拳ほどの大きさの円形のものが見えた。町の民俗調査では、恐ろしい響きの事例は少なかったが、怪しい光を見たという事例が数例報告されており、これはその第一に挙げられている。
原典より
音はなく青白い光で、その時、野外にいた人は大てい見た。—— 坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌)
『坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説』は、長野県坂城町の町誌上巻(自然編・民俗編)から、民俗編の数章を抜き出したものである。祟る所や神罰、ヒトダマ・狐火などの怪異、魔除け、植物の禁忌といった俗信を地区ごとの事例として番号を付けて並べ、続いて甘利さま、天田長者とほうず池、苅屋原の七不思議、貉和尚、夜泣き石など三十余りの伝説を収める。伝説の章は調査員の調査をもとに、以前の調査記録も二、三篇併せて載せる。