鉄鍋をかぶって巡る御鍋の祭り
どんな伝承か
御鍋神社の祭日は旧暦五月十五日である。その際、参拝する人々は神社に供え付けられた二升炊きの鉄鍋を頭にかぶって社を巡ったという。御鍋という社名は、ご神体が鍋または釜であったことによるもので、平将門の家臣永井平九郎が携えてきた宝の釜、あるいは孫姫の桔梗の前の一族が滅ぼされたのちに残った鍋を祀ったという伝承が伴っている。神社は二岐からかなり奥まった山中にある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。