金掘りを封じるため祀られた不動
どんな伝承か
沢邸では、丹波山のふもとから羽黒山へ登る途中に不動が祀られており、月の二十八日にお参りをした。伝承では、昔このあたりに金山があり、人に金掘りをさせないために不動を祀ったのだという。村内の不動は清水の出るところに祀られることが多く、後藤の不動も清水の出る場所にあって正月・二月・三月の二十八日に参られ、竜生では水山という清水の出る山の近くの滝に不動が祀られていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。