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蝦蟇が人魂となって飛ぶ(鎌倉)

所在地神奈川県鎌倉市
年代文政5年8月14日
登場御普請方の役人
出典動物界霊異誌

どんな伝承か

文政五年八月十四日の話として『寝ぬ夜のすさび』に載る。ある人が、世に言う人魂とは蝦蟇の仕業だと見届けたという。その知人が御普請方の役で鎌倉に至った日、夕暮れに旅宿の庭先の垣の下へ一匹の蝦蟇が来てしきりに土を掘り、程よく穴を掘ると中に入り、自らの足で土をかぶって土中に隠れた。その夜三更の頃、厠の窓から外を見ると、垣の下からバッという音がして光るものがファーッと飛び出し、どこかへ消えた。驚いて見ると、光が出たのはあの蝦蟇が埋まった辺りだった。夜明けに掘ると、土は四方に散り、白い泡のようなものがあるだけで蝦蟇はいない。これは蝦蟇が化して人魂になったのだと語り伝える。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

動物界霊異誌(岡田建文・岡田建文・心霊研究・昭和初期(1927))

心霊研究家・岡田建文が昭和二年(一九二七)に著した『動物界霊異誌』。現代物理は宇宙の大物理の末梢に過ぎぬとの立場から、動物の霊異を迷信的虚妄として退けず証明すべき事例として収集する。蝦蟇(ヒキガエル)の章では、蛇を埋めてクリ茸を生やし食う怪(島根波根東村)、背に五寸釘を刺され口から怪光を吐く大蝦蟇(会津若松龍田屋、同時に幼児が高熱)、猫を灰色の液汁に溶かす怪(石見久利村)、慶応二年に浄土寺へ夜ごと現れた武士の正体が蝦蟇だった話を収める。

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