札うちの菓子を子に分ける功徳
どんな伝承か
出雲の三十三か寺を巡る札うちの人たちには、寺の近くに住む人がお茶や菓子を出してもてなした。すると今度は子どもたちが道ばたに並び、札うちさんがもらった菓子を目当てに「フダウッツァン、メンメガッシャイ」と、菓子が無ければお金をちょうだいとはやし立てた。昔は大塚町でもこうした光景が見られたという。子どもに菓子を分け与えることは功徳になり、亡くなった人の供養にもなると言われている。
原典より
菓子を子供達にあげることは、功徳があり、死者の供養にもなるといわれている。—— 島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの(出雲市(編)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの(出雲市(編))
『島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの』は、出雲市大塚町の民俗調査報告書のうち、「XII 村の神」の章と「XIII 年中行事」の章の冒頭を収めたものである。氏神の大歳神社の祭りと由緒書、同族神・屋敷神・屋内神、札うち、講、寺、俗信、キツネに憑かれることを「サバラレル」と呼ぶ憑きもの、民間療法を、昭和五十七年ごろの聞き書きで記す。年中行事は正月準備から一月十一日の鎌初めまでで、文の途中で切れている。