オカルトの流行と科学の立場
どんな伝承か
宮原将平の論考「非合理主義と科学の立場――オカルトの流行に関連して」。自然科学が未発達の時代には自然現象が超自然的存在の活動によると考えられ、神と交流するシャーマンが生じたと説く。ライアル・ワトソンの『生命潮流』を、自然法則の客観性を疑い唯物論を否定する非合理主義だと批判し、対照的にジョン・テイラーは超自然現象研究の末に唯物論的認識へ到達したと評価する。科学と神秘主義を融合させるニューサイエンスの流行を、弁証法的唯物論の立場から前近代的な非合理主義への屈服として批判した論考である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ニューサイエンス――科学と神秘主義(新日本出版社編集部(編)・科学論・反オカルト・1987年(昭和62年))
『ニューサイエンス――科学と神秘主義』は、新日本出版社編集部が一九八七年に編んだ論文集である。カプラやワトソンらのニューサイエンスと超能力・オカルトの流行を、科学的社会主義の立場から批判した鶴尾功・北村実・藤井陽一郎・宮原将平らの論文を、『前衛』『文化評論』などから採って収める。二部構成で、第一部にニューサイエンスの紹介と批判、第二部に非合理主義とオカルトへの批判を置き、巻末にエンゲルス『自然弁証法』からの一篇を付録として転載する。