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髪を船霊に捧げるカミイレ

所在地東京都三宅村
年代現代(伝承)
登場船主の妻、娘、船頭の妻、幼女
出典日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗

どんな伝承か

船そのものを女性と見る信仰は古く、船霊を女神とする考えは日本にも広く分布する。そのため女性が一人で船に乗るのを忌みながら、髪の毛や櫛、こうがい、かんざし、鏡といった女性の持ち物を神体として納める例が多い。三宅島ではとくに、船主の妻や娘、船頭の妻など一定の女性が自分の髪を船霊の神体として捧げ、その女性をカミイレ、あるいはエビス様と呼んだ。八丈島では幼女をあてる例が多く、これを船霊ササギ、オフナサマと呼ぶ。彼女らは船出や帰船、船祝いの折に特別な伝承儀礼を行ない、その船で獲れた漁の一定の分け前を受けた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか)

『日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗』は、原田敏明・池上廣正・堀一郎ら十二人の執筆者による論文集である。民間に伝わる神と霊の観念、家や村の氏神、職業の神、祭りの日取りと組織、憑きものや妖怪を題材に、各地の調査報告や古記録に見える事例を引いて論じる。原田の総説に始まる十七編からなり、後半では修験道・庚申信仰・キリシタン・新興宗教と民間信仰とのかかわりを扱う。

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