山に住む馬の神にみいられた女
どんな伝承か
若い女が忽然と姿を消したとき、人ならぬ何ものかに望まれて連れ去られたのだと考える見方が、各地に広く行われていた。俗にこれを「みいられた」と言い、女が何かの折に選び取られたのだという語り方をする。伊豆の三宅島には、山に住む馬の神が女にみいったという話が伝わっていた。こうした素朴な口碑は諸国に多く、生まれたときからの因縁だとか、親の側の新たな約束だとかを持ち出して、その運命を避けられぬものとして語る例も少なくない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。